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抜歯後の骨はどう治る?
2025/12/12
口腔外科だから伝えられる「抜歯後の治癒の重要性」
市川おとなこども歯科口腔外科・矯正歯科
院長:伊藤慎一郎(口腔外科/論文著者)
抜歯は「治療のゴール」ではありません
市川駅周辺で「親知らずを抜きたいな、親知らずが痛いな」などの症状がある方はまず、口腔外科へご相談ください。
歯を抜いたあとは、ぽっかりと穴が開きます。
実はこの穴がきちんと治るかどうかが、将来の歯や噛み合わせに大きく影響します。
- 骨がしっかり再生 → インプラントや義歯が安定
- 骨が痩せる → 見た目や咬みにくさの問題が残る
「抜いたらそれで終わり」ではなく、抜歯後の骨の治り方がとても大切です。
今回は当院院長が大学病院勤務時代に研究した、抜歯後の治癒過程における論文をご紹介します。
私たちの研究:抜歯後の骨は“特別”な治り方をしていた
当院院長が東京歯科大学で行った研究では、抜歯後の穴は、軟骨を作らずに直接骨が再生していくことがわかりました!!!!
ポイント
別の骨(大腿骨など)は一度「軟骨」をつくってから骨化
抜歯部だけは、いきなり骨をつくる=治癒が速い
研究データ(Day 3 / Day 5 / Day 7)
(※基礎研究のため、動物マウスを用いた研究であり、ヒトの治癒期間とは異なりますが、骨の再生メカニズムを解明するのに必要不可欠な基礎研究となります)
- 抜歯後3日…骨の芽が少しずつ出現
- 5日…骨が繋がり始める
- 7日…穴の大部分が新しい骨で満たされる
※大腿骨の骨折では逆に「軟骨」が先にできる様子も同論文 Fig.2,4に示されています
なぜ抜歯後の治り方は特別なの?
理由は…
- 抜歯窩は「周りが骨に囲まれて安定している」
- 血の塊(血餅)が失われにくい
- 豊富な血流が確保されやすい
➡ 骨がダイレクトに作られる最高の環境
正しく治らないとどうなる?
- 骨が痩せる → 顔つきや口元に影響
- インプラントの安定が悪くなる
- 義歯が外れやすい / 噛みにくい
- ドライソケット(激痛を伴う治癒不全)
抜歯後も、きちんと治癒管理をすることで、将来の治療の成功率が大きく変わるのです。
当院で行っている抜歯後ケア
| ケア内容 | 目的 |
|---|---|
| 丁寧な抜歯操作と確実な止血 | 血餅(治癒の土台)を守る |
| 抜歯当日の生活指導 | 血餅脱落を防止 |
| 消毒と治癒状態のチェック | 感染・治癒遅延を早期発見 |
| 将来(インプラント等)を見据えた骨の評価 | 長期安定につなげる |
痛みがなくても経過観察はとても大切です!!抜歯した前と後の歯は歯周病になるリスクもありますので定期的なメンテナンスも必要です!!
院長メッセージ
抜歯後こそ、「骨を守る治療」が始まります。
将来の歯をしっかり支える土台づくりを一緒に進めましょう!!
出典(論文): ▶ 伊藤 論文2英語.pdf
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